永遠に空想旅行

常にどこか行きたいような、引きこもりたいような

クリスマス直前に思う

今日から多くの小中学生は冬休み、宿題を抱えながらもいろいろなイベントごとに胸を踊らせているのだろうと思う。
つい10数年前のことなのに遥か昔のように感じる。

子供時代に最も楽しみだった日のひとつがクリスマスである。
我が家は日本における一般的なご家庭と同様にキリスト教徒ではないのだが、幼い頃はクリスマスツリーを飾り、サンタクロースにプレゼントをお願いし、クリスマスの歌を歌い、ケーキを食べ…というようなスペシャルな一日だった。
そして大抵このくらいの時期になると真っ白な雪が積もり、クリスマスムードを高めてくれていたのである。今となっては温暖化のためか暖冬傾向にあり、クリスマスの時期になってもなかなか雪が降らず、ホワイトクリスマスは貴重なものとなってしまっている。

クリスマスツリーはもう何年も飾っていない。数日間しか楽しめないし、片付けるのが面倒だ。

サンタクロースにプレゼントのお願いはしなくなった。もう欲しいもののほとんどは自分が稼いだお金で買えてしまう。

クリスマスにわくわくしなくなったのはいつ頃からだろうか。もはや惰性でケーキを食べている。

大人になれば、自由でお金も好きに使えて楽しいことは確かにたくさんある。けれどもやはり昔の自分にあったはずのキラキラした気持ちはなくなってしまった。しょうがなくやっているという事実がどうしようもなく悲しい。いっそやらない方がいいのかもしれないが、周りがそうはさせてくれない。

自分にとって価値のなくなってしまったクリスマスと向き合いながら、生きている間は毎年この日を迎えるのだと思う。